「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動) 安芸教区総合基本計画
<2015(平成27)年度~2017(平成29)年度>
1, 基本理念
私たちの宗門では、これまで取り組んできた「基幹運動(門信徒会運動・同朋運動)」の成果を継承し、課題を克服するため、2012(平成24)年度より「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動)を推進しています。「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動)とは、いのちの尊厳にめざめる同朋一人ひとりが自覚を深め、浄土真宗のみ教えを社会に広めその教えに樹って実践していく運動です。
『宗制』には、「本宗門は、その教えによって、本願名号を聞信し念仏する人々の同朋教 団であり、あらゆる人々に阿弥陀如来の智慧と慈悲を伝え、もって自他共に心豊かに生きることができる社会の実現に貢献するものである」と記されています。
また、去る2014(平成26)年6月6日に法統を継承された専如門主は、「伝灯奉告法要についての消息」において「私たちは、凡愚のまま摂め取って捨てないとはたらき続けてくださる阿弥陀如来のお慈悲を聞信させていただき、その有り難さ尊さを一人でも多くの方に伝えることが大切です。それとともに仏智に教え導かれて生きる念仏者として、山積する現代社会の多くの課題に積極的に取り組んでいく必要があります。まさにこのような営みの先にこそ、『自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する』道が拓かれていくのでありましょう」とお示しくださいました。
今日の社会は、自己中心の考えがいよいよ強まり、より豊かな生活を追い求める中で環境破壊やエネルギー問題などの課題があります。また、戦争や差別をはじめとするいのちの尊厳を脅かす問題を抱えています。私たちは念仏者として、現代社会が抱える問題に向き合い、自らの問題として受けとめて積極的に取り組まなければなりません。
また、専如門主は「法統継承に際しての消息」において「各寺院にご縁のある方々への伝道はもちろんのこと、寺院にご縁のない方々に対して、いかにはたらきかけていくのかを考えることも重要です。本願念仏のご法義は、時代や社会が変化しても変わることはありませんが、ご法義の伝え方は、その変化につれて変わっていかねばならないでしょう」とお示しの通り、過疎問題をはじめとした様々な課題によって寺院としての役割が十分に発揮できていない現状に鑑み、僧侶と門信徒が共に寺院のあり方を見直すなかで課題を共有し、人々の悩みに応えることのできる寺院活動を展開していくことが最も大切です。
お念仏のみ教えを拠り所として、それぞれの違いを尊重しながら、御同朋の社会の実現に向けて運動を推進してまいります。
2, 重点プロジェクト
「重点プロジェクト」は、総合基本計画の中でも特に重点をおいて取り組むべきもので、スローガンのもと、教区全体で推進いたします。
3, 推進計画
- 2015(平成27)年度
- 日常の寺院活動 地域と寺院とのつながりを大切にする<門信徒と僧侶との課題の共有>
「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動)の周知徹底と具体的取り組みへ - いのちの尊厳を脅かす問題への取り組み
差別の現実に学ぶと共に、非戦平和を願って70年の節目を迎えるにあたり、さらなる平和への歩みを確かなものにする - 災害支援活動
東日本大震災をはじめ、あらゆる災害被災地(者)への支援
- 2016(平成28)年度
- 日常の寺院活動 地域と寺院とのつながりを大切にする<門信徒と僧侶との課題の共有>
「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動)の周知徹底と具体的取り組みへ - いのちの尊厳を脅かす問題への取り組み
差別の現実に学ぶと共に、さらなる平和への歩みを確かなものにする - 災害支援活動
東日本大震災をはじめ、あらゆる災害被災地(者)への支援
- 2017(平成29)年度
- 日常の寺院活動 地域と寺院とのつながりを大切にする<門信徒と僧侶との課題の共有>
「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動)の周知徹底と具体的取り組みへ - いのちの尊厳を脅かす問題への取り組み
差別の現実に学ぶと共に、さらなる平和への歩みを確かなものにする - 災害支援活動
東日本大震災をはじめ、あらゆる災害被災地(者)への支援
安芸教区 重点プロジェクト
1, スローガン
「結ぶ絆から、広がるご縁へ」
2, 実践目標
①日常の寺院活動 地域と寺院とのつながりを大切にする<門信徒と僧侶との課題の共有>
②いのちの尊厳を脅かす問題への取り組み
③災害支援活動
3, 期 間
2015(平成27)年度 ~ 2017(平成29)年度
4, 達成目標
- 「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動)の周知徹底と具体的取り組みへ
- 差別の現実に学ぶと共に、非戦平和を願って70年の節目を迎えるにあたり、さらなる平和への歩みの確立
- 東日本大震災をはじめ、あらゆる災害被災地(者)への支援
5, 推進計画(部会)
- <教学・伝道部会>
- 現実の問題を直視した視点から、み教えに問う取り組みに関すること
自死問題への取り組みに関すること
- <同朋部会>
- 部落差別をはじめとした様々な差別問題への取り組みに関すること
差別の現実に学ぶ研修会の実施に関すること
同朋三者懇話会、同宗連の活動に関すること
- <平和・環境部会>
- 非戦・平和への取り組みと地球環境問題への取り組みに関すること
「平和を願う念仏者の集い」の実施に関すること
「非戦平和を願って70年」(2015年・平成27年)への取り組みに関すること
- <社会福祉部会>
- 本派社会福祉推進協議会安芸教区支部の運営に関すること
災害ボランティア活動、教区ボランティア名簿登録の推進に関すること
地域における寺院の役割の見直しに関すること
- <連研部会>
- 組連研の推進に関すること
- <広報部会>
- 時代に即応した広報の充実と文書伝道に関すること
教区報『見真』の発行
教区ホームページの充実
- <サンガ部会>
- キッズサンガ推進に関すること
枠組みを超えた広い協力体制で青少年育成に関すること
各団体の横のつながりに関すること
- <勤式推進部会>
- 勤式作法・声明の研鑽普及に関すること
“仏徳讃嘆”からの社会実践に関すること
- <常任委員会>
- 各部会の推進事項の調整に関すること
災害支援に関すること
寺院振興対策(過疎問題)に関すること